測量とは、専用の器械を用いて山や川、道路など地表上の各点の位置関係を正確に測り、さまざまな用途の地図や図面を作成する技術です。
測量の目的により、基準点測量・地形測量・路線測量・河川測量・用地測量等、さまざまな測量があります。
測量業務の一例をご紹介します。
地籍調査
地籍調査とは、主に市町村が実施主体となって、土地の所有者や地番、地目、境界に関する調査を行い、境界の位置や面積を測定する調査です。
『地籍』とは、「土地に関する戸籍」のことと思ってください。
土地の位置や形状等を示す地図や図面は、その半分ほどが明治時代の初期に作られた地図(公図)などをもとにしたものです。そのため、境界や形状などが実際とは異なっている場合が多くあります。
また、登記簿に記載された土地の面積も、正確ではない場合があるのが実態です。
弊社では、平成18年より旭川市が実施する「地籍調査」の委託を受け、調査を行っております。
GNSS測量
GNSS測量(グローバル・ナビゲーション・サテライト・システム)は、上空を通過する人工衛星からの電波を受信して位置を特定する測量方法です。
一般的には、カーナビやスマホに使われている『GPS』が有名ですが、厳密に言えば、GPSとは、アメリカが打ち上げた人工衛星のことを指します。
今までの測量においても、『GPS測量』と呼ばれ、アメリカのGPSのみを用いた測量手法でした。
現在は、GPS衛星のほかに ロシアの『GLONASS衛星』やEUの『ガリレオ衛星』等の人工衛星の混合利用が認められたことから、GPSと区別し、『GNSS測量』と呼ばれるようになりました。
GPS衛星のみでの観測の場合は、上空の衛星の数を事前に調査し、観測に最適な時間を把握する等の制約が大きいのですが、他の衛星も混合利用できることにより、これらの制約の軽減することが可能となりました。
さらには、ネットワーク型RTK-GNSS(VRS)と呼ばれる、電子基準点データを利用し計算された仮想基準点と補正情報をサービスセンターからリアルタイムに受信し観測する方法等も可能となったことにより、作業の短縮と省力化が図られるようにもなりました。
弊社では、これらに対応した測量機器をいち早く導入し、より高精度な測量を実現しています。
また、日本の準天頂衛星「みちびき」が2018年までに本格運用される予定となっており、さらなる高精度測位が期待されています。
情報化施工(TS出来形管理)
情報化施工とは、建設事業における「施工」において、情報通信技術(ICT)の活用により、各プロセスから得られる電子情報をやりとりして高効率・高精度な施工を実現するものです。施工で得られる電子情報を施工後の維持管理等に活用することによって、建設生産プロセス全体における生産性の向上や品質の確保を図ることを目的としたシステムのことです。
『TS出来形管理』とは、トータルステーション(TS)の利用により出来形計測は、3次元の座標値として計測することができるようになり、施工管理・監督検査に計測した施工管理データを用いることが可能となりました。
これにより現場においては、TSの画面上で計測対象物の出来形形状と設計形状との違いを把握することが容易となり、さらに出来形帳票や出来形図がパソコンにより自動作成することを可能としています。
TSは、出来形管理のみでなく起工測量や丁張り設置にも利用することが可能な為、施工管理業務全般の効率化と丁張り計算等の省力化・ミス防止等が期待できます。
弊社では、『起工測量・丁張り設置から施工管理まで』幅広く対応できるよう、日々取り組んでいます。